金なのに錆びるのはなぜ?お手入れ方法や酸化を防ぐためのポイントを解説

2023.01.26

金なのに錆びるのはなぜ?お手入れ方法や酸化を防ぐためのポイントを解説

「金のアクセサリーが錆びてしまった」「変色やサビを防ぐにはどうしたらいいの?」とお悩みの方へ向けて、金が錆びてしまう理由やお手入れ方法を解説します。本記事を読めば、変色の原因がわかり、綺麗に保つためのお手入れ、保管方法を実践できるでしょう。

 
目次

純金は錆びない特性があり、非常に安定性のある金属です。しかし「金のアクセサリーが錆びてしまった」「変色やサビを防ぐ方法はないの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

純金ではなく合金の場合は錆びてしまうことがあります。そこで今回は、金が錆びてしまう原因や変色・錆びが出てしまった場合の対処法、変色を防ぐためのポイントを詳しく解説します。
本記事を読めば、金製品が錆びる原因がわかり、適切なお手入れや対策ができるでしょう。ぜひ参考にしてください。

金は錆びない素材

金は非常に安定性が高く、錆びない素材です。ほとんどの化学物質と反応せず、王水(濃塩酸と濃硝酸の混合液)以外には溶けません。濡れたまま放置したり、長い間空気に触れていたりしても酸化せずに美しい状態を保つことが可能です。

宝飾品として身につける場合でも、酸化や反応が起こりづらいため金属アレルギーを起こしづらいというメリットがあります。

金以外の錆びづらい素材

金のほかに、プラチナや銀も錆びづらい素材です。プラチナは和名で「白金」とも呼ばれ、ジュエリー用として人気があります。金と同じく王水には溶けますが、耐性が高く酸化しづらい金属です。

銀も金と同じく錆びづらい素材ですが、空気中の硫黄や硫化水素と反応して黒ずみが出てしまいます。

また、純プラチナと純銀も錆びづらい点が特徴です。ただし、金と同じように合金の種類によっては変色や錆びる可能性があります。

金のアクセサリーが変色する・錆びてしまう理由

金のアクセサリーが変色・錆びてしまう理由は、合金に含まれる割金が錆びてしまうためです。純金は柔らかく傷つきやすいため、他の金属を混合させることで強度を高めています。

また、カラーゴールドのように色合いにバリエーションが出ることや、価格を抑えられることも合金のメリットといえるでしょう。

ただし合金は、他の金属を混ぜるため割金によっては変色や錆びが出てしまいます。例えば女性に人気のある「ピンクゴールド」には銅が含まれています。銅は酸化する性質があるので、使用状況によっては錆びる可能性があるのです。

金のアクセサリーが変色した・錆びてしまった時の対処法

金のアクセサリーが変色した・錆びてしまった時の対処法

金のアクセサリーが変色してしまった場合、クロスや中性洗剤を使ったお手入れ方法が有効です。付属の宝石に注意しながら、以下の対処法を試してみてください。

クロスで拭く

1つ目の対処法はクロスで拭くことです。研磨剤の入ったジュエリークロスを使って変色や錆びが出ている部分を磨きます。宝石がついている場合はその部分を避けて優しく磨いてください。

クロスで拭く方法は手軽にでき、真珠などの水に弱い宝石がデザインされたジュエリーに向いているでしょう。ただし、純度の高い金だと傷がついてしまう可能性があります。事前に刻印などで純度を確認し、特に純度の高い製品は避けるか磨く場合は慎重に行いましょう。

中性洗剤を使う

2つ目の対処法は、中性洗剤を使うことです。汗や皮脂を落とす効果もあり、定期的なお手入れにもおすすめの方法です。

手順は以下の通りです。

  1. ぬるま湯に中性洗剤を入れて混ぜる
  2. 20分ほどつけ置き、柔らかい歯ブラシや綿棒で汚れを落とす
  3. 3綺麗な水ですすぐ
  4. 水分をよく拭き取る

汚れを落とす際には、傷がつかないように注意しましょう。先ほどもお伝えしたように、金は純度が上がるほどに傷がつきやすく、強く磨いただけでも傷つく可能性があります。

また、宝石がデザインされているものは水を使ったお手入れに向かない場合もあります。真珠やエメラルドなど、水に弱い宝石がついている場合は避けてください。

専門業者のクリーニングを利用する

3つ目の対処法は、専門業者のクリーニングを利用することです。ジュエリーの販売店やリペア専門店では、クリーニングを行っています。

店舗によっては無償でクリーニングをしてもらえる場合もあるので、まずは販売店に相談してみるといいでしょう。「自分でお手入れして状態を悪くしないか心配」という方はぜひ活用してみてください。

金のアクセサリーを変色させない・錆びさせないためのポイント

金のアクセサリーを変色させない・錆びさせないためのポイント

金のアクセサリーの変色や錆びを防ぐためには、普段の使用方法やちょっとしたお手入れが大切です。以下のお手入れや保管方法を参考に、綺麗な状態を保ちましょう。

使用後はクロスで拭く

1つ目のポイントは、使用後にクロスで拭くことです。ジュエリーに付着した汗や皮脂は、金属が変色する原因となってしまいます。使用後はそのまましまうのではなく、必ずクロスで汚れを拭き取ってください。

使用するクロスは普段使いなら研磨剤なしがおすすめです。傷を防ぐためにも、研磨剤入りのクロスは汚れが気になるときのみに留めましょう。

また、クロスで拭く際にはジュエリーの状態も併せて確認してください。宝石が外れそうになっていたり歪みが出ていたりした場合は、購入したお店に相談して修理に出すことをおすすめします。

個別に保管する

2つ目のポイントは個別に保管することです。合金は空気や他の金属と反応すると変色してしまいます。クロスで拭いたジュエリーなどは、個別に保管するようにしましょう。

保管の際には、小さなジップ式の袋が便利です。個別に袋詰めしておけば、ネックレスなどのジュエリーの絡まりも防げます。

入浴や海水浴では外す

3つ目のポイントは、入浴や海水浴では外すことです。合金に含まれている金属は、水や海水、温泉の成分に反応して変色する可能性があります。例えば冒頭でもお伝えしたように、「銀」が割金に入っている場合、硫黄が入った温泉に浸かると黒ずんでしまいます。

変色を防ぐために、水に触れる際にはアクセサリーを外しておくことが大切です。一度変色したものを戻すのは難しく、手間もかかるので日頃から気をつけましょう。

化粧品や香水がつかないようにする

4つ目のポイントは化粧品や香水がつかないようにすることです。化粧品や香水には、油分やアルコール、水分が含まれています。これらのものに触れて金属が反応すると錆びてしまうので注意が必要です。

化粧品に触れる際にはなるべくジュエリーを外し、身につける前には手を洗って付着した化粧品を洗い流してください。また香水をつける際にも、ジュエリーは最後に身につけるよう心がけるといいでしょう。

まとめ

純金と異なり、K18などの合金は割金の特性によって錆びや変色が出てしまいます。綺麗な状態で長く使用するためには、日頃のお手入れや取り扱い方法が大切です。今回ご紹介した注意点やお手入れのポイントを参考に、大切なジュエリーを綺麗な状態で使用しましょう。

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