地金とは?貴金属の特徴や刻印、売却時のポイントも併せて解説

2023.01.26

地金とは?貴金属の特徴や刻印、売却時のポイントも併せて解説

「地金ってなんだろう?」「貴金属ってどんな特徴があるの?」と疑問をお持ちの方へ向けて、地金の概要や貴金属の特徴を解説します。刻印や売却時のポイントも併せて紹介するので、ぜひ地金の知識を深める際の参考にしてください。

 
目次

地金は金以外にも銀やプラチナなど、さまざまな種類があります。「地金って何を指しているの?」「貴金属にはどんな種類や特徴があるの?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、地金の概要や貴金属の特徴、刻印などを詳しく解説します。本記事を読めば、地金や貴金属について知識が深まるでしょう。お手持ちの貴金属を売却する際のポイントも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。

地金とは

地金(じがね、じきん)には、主に以下の3つの意味合いがあります。

  • 金属を保存しやすいよう固めたもの
  • ジュエリーや置物の金属部分
  • 投資目的のインゴット

金属の種類に関わらず、素材自体を固めた加工前の状態を「地金」と呼びます。また「地金ジュエリー」のようにジュエリーの意味合いや、投資目的の「インゴット」を「地金」と呼ぶこともあります。

地金と地金型金貨の違い

インゴットの意味合いの「地金」と似たものに「地金型金貨」があります。2つの違いを以下の表にまとめました。

地金 地金型金貨
メリット ・1gあたりの金額は金貨よりも安い
・重量が大きいほど手数料が安くなる
・保管がしやすい
・デザイン性がある
・購入時に手数料がかからない
デメリット ・保管が難しい
・価値が担保されている
・鋳造コストが上乗せされる

地金型金貨とは、地金を換金しやすい形にしたものです。各国政府が発行しており、オーストラリアの「カンガルー金貨」、カナダの「メイプルリーフ金貨」、オーストリアの
「ウィーン金貨ハーモニー」などがあります。

各国独自のデザインがあり、投資目的だけでなくコレクションとしても人気です。金自体の金額にデザインや鋳造のコストが上乗せされるので、1gあたりの金額はインゴットよりも高くなります。しかし、金貨に傷がつくと金貨としての価値が大きく下がる可能性があるので要注意です。

一方、いわゆる「インゴット」と呼ばれている地金は、金自体に価値があるため資産価値が下がりにくい点がメリットです。

主な貴金属の種類

主な貴金属の種類

貴金属は「産出量が少ない、化学的な安定性が高い、価値が高い」という特徴があります。ジュエリーの定番である金や銀、プラチナなど主な貴金属の種類とそれぞれの特徴を見てみましょう。

金は安定して価値が高いため、投資目的でインゴットや地金型金貨を購入する方も多い貴金属です。金属としては比重が高く、錆びに強く、柔らかい点などが特性といえるでしょう。

ジュエリーに使う場合、純金のままでは傷つきやすいため、K18やK10のように合金にして利用されています。

割金によって色調が変わる「カラーゴールド」も金の魅力のひとつです。

  • イエローゴールド
  • ピンクゴールド
  • ホワイトゴールド
  • レッドゴールド

女性に人気の高いピンクゴールドや、プラチナと色調が近く比較的安価なホワイトゴールドなどがあります。

銀は熱と電気の伝導率が高い金属です。また、金に次いで展性・延性に優れており、加工しやすい点も特徴といえるでしょう。そのため、細かい細工が必要なジュエリーにも活用されています。ただし、放置しておくと硫化によって自然と黒ずんでしまうので、こまめなお手入れは必要です。

また、銀はインゴットなどの投資目的でも購入されています。貴金属の中では比較的安価なので、インゴットの投資経験が少ない人にも人気です。

プラチナ

プラチナは和名で「白金」といわれていますが、合金のホワイトゴールドとは別の金属です。プラチナは比重が「21.45」と非常に大きく、元素の中でも2番目に大きい金属です。

また融点は1772℃と高く、溶けにくい金属なのでジュエリーには使われていない時期もありました。加工に手間がかかる部分もありますが、丈夫で変色も起きにくく、国内では結婚指輪の素材としても人気があります。

その他の貴金属

貴金属にはこれまで紹介した「金・銀・プラチナ」のほかに以下のような金属があります。

  • パラジウム(Pd)
  • ロジウム(Rh)
  • ルテニウム(Ru)
  • オスミウム(Os)
  • イリジウム(Ir)

上記の金属は宝飾品としてメインで使われることはなく見かけることは少ないですが、貴金属の割金や工業製品などに用いられています。

地金の刻印の種類

地金には、金属の品位を示す刻印が刻まれています。ここでは、地金の「インゴット」と地金を使ったジュエリーの刻印を解説します。それぞれ見ていきましょう。

地金(インゴット)の刻印

インゴットの刻印は、以下のように重量、品位などさまざまなものを示しています。

  • 金塊番号
  • 素材表示
  • ブランド
  • 品位(純度)
  • 重量
  • シリアルナンバー

これらの刻印はインゴットの品位を示す重要なもので、傷がついたり擦れたりして判別できないと買取に影響する場合もあります。

地金を使ったジュエリーの刻印

ジュエリーでは、金に対しては24分率や1,000分率、銀やプラチナには1,000分率が用いられています。金を例に、24分率と1,000分率の表記ごとの純度を表にまとめました。

24分率の表記(K) 1,000分率の表記 純度(%)
K24 1000 100%
K22 917 91.6%
K18 750 75.0%
K14 585 58.5%
K10 417 41.6%
K9 375 37.5%

また、ジュエリーでは純度のほかに「造幣局の検定マーク」も刻まれている場合があります。検定マークは財務省造幣局が貴金属製品の国家検定を行い、合格した製品のみに刻印しているものです。日本では「国旗」の刻印が使われています。

地金を売却する際のポイント・注意点

地金を売却する際のポイント・注意点

地金を売却する際には、税金や身分証明が必要です。ここでは、売却する際の注意点や高く買い取ってもらうためのポイントを解説します。ひとつずつ見ていきましょう。

売却には身分証が必要

1つ目の注意点は、売却に身分証が必要なことです。買取店には、売主の本人確認が法律で義務付けられています。具体的な身分証の一例は以下の通りです。

  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • パスポート
  • マイナンバーカード
  • 住民票
  • 住民基本台帳カード
  • 在留カード
  • 特別永住者証明書
  • 学生証

売却する物や金額、店舗の取り決めによっても必要な身分証は変わる可能性があります。売却する際には忘れずに身分証を持参しましょう。

売却に税金がかかる

2つ目のポイントは、売却時の税金です。インゴットを売却する場合、1回の取引額が200万円以上の時に税金がかかります。売却益を全てもらえるわけではないので、要注意です。予想以上に税金がかかる場合もあるので、売却時は金額をよく確認して検討しましょう。

鑑定実績豊富な業者を選ぶ

3つ目のポイントは、鑑定実績豊富な業者を選ぶことです。貴金属には純度や刻印を偽って販売されているものもあります。また、金歯などのように刻印がない金製品もあるでしょう。金製品を売却する際には正しく鑑定してもらい、適正価格で売却することが大切です。

キングラムでは、実績豊富な査定士がお手持ちの金製品を査定してくれるので安心です。金製品の売却を検討している方はぜひ、キングラムを検討してみてください。

まとめ

地金にはインゴット以外にも加工前の素材やアクセサリーの金属部分といった複数の意味合いがあります。いずれも売却する際には身分証や税金など、注意点を事前に確認することが大切です。売却をお考えの方は本記事を振り返り、必要なものや注意事項をおさらいすることをおすすめします。

また、売却には買取店選びも大切なポイントです。実績が豊富なキングラムでは、査定士がお手持ちの貴金属を査定して適正価格を提示いたします。刻印がわからないものや変形したものなども大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。