「金のジュエリーについている刻印が何を示しているのかわからない」「刻印にはどのくらいの種類があるの?」とお悩みの方へ向けて、金の刻印の種類や意味を詳しく解説します。本記事を読めば、お手持ちの金製品の刻印がわかり、純度や加工方法を判断できるでしょう。
ジュエリーや金杯など、ほとんどの金製品には金の純度や品位を示す「刻印」があります。しかし「刻印が何を示しているのかわからない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、金の刻印を純度や種類、品位ごとに詳しく解説します。本記事を読めば、お手持ちの貴金属の刻印の表記がわかり、純度や品位を正しく判断できるようになります。ぜひ参考にしてください。
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刻印が示すものの種類
金のジュエリーの刻印は、以下のような内容を示しています。
- 純度
- カラーゴールドの種類
- メッキなどの加工
- ホールマーク
刻印は指輪の内側やネックレスの留め金など、比較的目立たない場所にあります。多くの金製品は、刻印を確認することで材質や純度の判断が可能です。
ただし、製品によっては刻印が偽造されている場合もあります。その場合は比重を測るなどして純度や品質を判断することも必要です。
金の純度を表す刻印
金の純度を示す刻印には、24分率、1,000分率などの種類があります。それぞれの表記に関して詳しく見ていきましょう。
24分率の刻印
24分率は、K(カラット)を単位とした刻印です。金の純度は以下の表を参考にしてください。
24分率の表記(K) |
純度(%) |
K24 |
100% |
K22 |
91.6% |
K18 |
75.0% |
K14 |
58.5% |
K10 |
41.6% |
K9 |
37.5% |
Kという表記は「カラット」から来ており、宝石に対しては「Ct」ですが金は「K」と表記します。読み方は「K18」なら18カラット、18キン、ケイ18などです。
24分率は国内では一般的な表記方法です。日本のジュエリーでは「K18」が人気ですが、ヨーロッパやアメリカではK14やK9もよく使われています。
1,000分率の刻印
1,000分率の刻印は、世界的に使われている刻印です。日本でも、造幣局の検定を受けた製品には1,000分率の刻印が入ります。また、プラチナや銀にも1,000分率の表記が使われています。
金の1,000分率と、先ほど解説した24分率との比較は以下の表の通りです。
1,000分率 |
24分率 |
999 |
K24 |
916 |
K22 |
750 |
K18 |
585 |
K14 |
416 |
K10 |
375 |
K9 |
造幣局の刻印は、ひし形に上記の1,000分率の数字を組み合わせています。また、後の見出しで解説する国旗のホールマークも併せて刻印されています。
中国の金の刻印
中国では、24分率や1,000分率とは異なる漢字の刻印が使われています。24分率の表記と比較すると純度は以下の通りです。
- 万金足:K24相当
- 千金足:K22相当
- 足金:K20相当
アトKとは
「18K」の様に数字の後にKを表記している状態を「アトK」と呼びます。国内の金製品のほとんどは「K18」のように数字の前にKを表示していますが、海外の製品や古い製品はアトKになっている場合があります。
「アトK」の海外製品は刻印自体を偽造している事例もあります。お手持ちのジュエリーで色味などに違和感を感じた場合は、貴金属買取店などで査定してもらう事もひとつの手段です。
カラーゴールドの刻印

カラーゴールドの刻印は「K18PG」のように、純度を表す数字の後に色味を示す刻印がされています。色味ごとの刻印を以下の表にまとめました。
色味 |
刻印 |
イエローゴールド |
YG |
ピンクゴールド |
PG |
レッドゴールド |
RG |
グリーンゴールド |
GG、GRG |
ホワイトゴールド |
WG |
例えば先ほどの「K18PG」ならば、K18のピンクゴールドという意味になります。K18なので金の純度は75%、それ以外の25%は銅や銀、パラジウムなどの割金です。
カラーゴールドは純金と比較して、耐久性やカラーバリエーションなどにおいてメリットがあります。貴金属製品を購入する際には、カラーゴールドの刻印も確認してみましょう。
金メッキ・金張りの刻印

金メッキや金張りは、土台となる金属の表面に金を施した加工のことを指します。同じK18でも合金とメッキでは価値が大きく異なります。ここでは金メッキと金張りそれぞれの刻印を見ていきましょう。
金メッキの刻印
金メッキの刻印には以下のような種類があります。
刻印 |
加工方法 |
GP |
金メッキ(Gold Plated) |
GE、GEP |
電気式金メッキ(Gold Electro Plated) |
HGE |
電気式金メッキ(Hard Gold Electroplated) |
例えば「K18GP」の刻印なら、K18の金メッキが施されているという意味合いになります。
金張りの刻印
金張りの刻印には以下のような種類があります。
刻印 |
加工方法 |
GS |
金張り(Gold Shelled |
GF |
金張り(Gold Filled) |
GR |
金張り(Gold Rolled) |
RGP |
金張り(Rolled Gold Plated) |
金張りは金を熱と圧力で貼り付ける加工方法です。メッキよりも金の厚みがあり摩耗しづらいため、長い間綺麗な状態を楽しめます。
刻印は「K18GS」のように数字の後に加工方法の表記が入ります。上記の表を参考にお手持ちの金製品を確認してみてください。
ホールマークは信頼のしるし
ジュエリーの刻印を確認すると、国旗やワシなどの数字やアルファベット以外のマークがついている場合があります。これは「ホールマーク」といい、貴金属の品質を保証するための刻印です。
ホールマークのついた製品は信用度が高いといえるでしょう。また、ホールマークは国ごとに異なります。国内と海外のホールマークをそれぞれ解説します。
国内のホールマーク
日本のホールマークは、国旗のデザインです。ホールマーク付きの製品は、1,000分率で表記され、純度の刻印の横に国旗の刻印が入ります。財務省造幣局が行っている貴金属の品位試験(貴金属の純度の割合を調べる)に合格した製品のみに入る刻印です。
品位試験の受験は販売者の任意なので、全ての製品にホールマークがついている訳ではありません。公的な第三者が判定した証となるホールマークは「信頼のしるし」といえるでしょう。
海外のホールマーク
ホールマークは海外にも存在します。例えばフランスでは純度ごとに刻印の種類が異なり、K18以上の金製品には「鷲の頭」のマークが刻印されています。古くは「馬の頭」の刻印も使用されていましたが、現在は鷲の頭の刻印に統一されています。
まとめ
金の刻印は純度や割金の種類、加工方法を示すものまでさまざまです。本記事でご紹介した内容を参考に、ぜひお手持ちの金製品の刻印を確認してみてください。
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