エルメスのロゴに込められた意味とは?由来やメッセージ、マークの種類を解説

2023.05.01

「エルメスのロゴに込められた意味ってなんだろう?由来やマークの種類が知りたい。」エルメスに興味がある方やブランドが好きな方は、こんな疑問を持つことがあるのではないでしょうか。

有名ブランドであるエルメスのロゴには、創業者のメッセージや時代を感じる由来があります。記事の後半では、エルメスの代表的なマークもいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 
目次

エルメスのロゴの意味

まずはエルメスのロゴの意味について見てみましょう。エルメスのロゴには馬と馬車、そして人のイラストが描かれています。ただし馬には主である人が乗っておらず、馬の従者しかいません。本来なら馬車には主人が乗っていますが、エルメスのロゴはこの部分が無人である点が特徴といえるでしょう。

 

ロゴに込められているのは、「エルメスの持ち主自身が主人である」というメッセージです。現在のエルメスに置き換えると、エルメスの作品は馬車であり、従者は職人を表しています。

 

つまり、馬車の上に誰もいないのは「エルメスの作品を御すのは、主人であるあなた自身です」というメッセージなのです。

エルメスのロゴの由来

image1

次にエルメスのロゴの由来を解説します。フランスのパリで創業した当初(1837年)、エルメスは高級馬具の工房でした。当時は移動手段に馬車が使われていたため、さかんに売買が行われていたと推察できます。

 

しかしその後に産業が発展したため、現在ではメジャーな移動手段である自動車が台頭します。エルメスは馬具工房の事業から撤退せざるを得なくなりました。

 

その際に、馬の高級な皮を使用して小物や鞄のブランドに方向性を変えたのが、現在のエルメスの始まりです。ロゴに馬車が描かれているのは、革製品の事業が始まった当時の名残と考えられます。

エルメスのカラーがオレンジである理由

ロゴの意味とあわせて知っておきたいのが、ブランドカラーがオレンジである理由です。エルメスのブランドカラーは、もともとは淡く繊細なイメージのベージュでした。

 

しかし、第二次世界大戦を機にベージュ色の素材が手に入らなくなってしまいます。その結果、作りやすいオレンジ色に変更して、そのまま今に至ると言われています。

 

終戦後はオレンジ色をやめてベージュに変更することもできましたが、オレンジに定評があったのでそのまま使っているそうです。このように、エルメスのカラーにも時代の変遷が現れており、長く愛され続けてきたブランドであることが伺えます。

エルメスの刻印の意味

エルメスの鞄や小物には、ロゴの他に刻印が入っていることがあります。使っている革や素材、目的によって刻印は異なり、それぞれ意味を持っています。よく見られる刻印の意味を見てみましょう。

蹄のマーク

エルメスの作品に入っている蹄のマークは「特別なオーダー品」であることを示しています。

エルメスをよく利用する方が、小物の色や色の組み合わせ、金具などをご自身で選んで作った場合に刻印されます。蹄のマークは別名「スペシャルオーダー」とも呼ばれ、エルメスファンの間では憧れの刻印のひとつです。
二次流通でもなかなか出回らないので、蹄マークがついていたら非常に希少性が高いアイテムといえます。

Sマーク

アルファベットの「S」のマークがついた刻印は、ごくたまに行われるセールの対象品であることを意味します。このセールは「エルメス・ソルド」と呼ばれ、日本も含めて世界的に実施されるイベントです。普段は値段が高くて買えないようなアイテムでも、エルメス・ソルドに行けば安く手に入る可能性があります。

ただしエルメス・ソルドには招待者しか参加できないので、誰でも入れるわけではありません。招待者一人につき、一人の同伴者がイベントに参加できる仕組みです。

そのため「Sマーク」が付いたアイテムはセールに参加したことの証であり、エルメスの中でも珍しいアイテムとして人気があります。

 

スターマーク

エルメスのアイテムに流れるような星のマークが刻印されていたら、それは「スターマーク」です。スターマークは従業員向けのマークであり、一般的には非売品です。従業員向けに作られたアイテムの他、職人や従業員の家族など、ごく一部の方しか手に入れることはできません。

またスターマークは、エルメスの職人の中でも、特に技量が高い方が作ったものにも刻印されます。ただし、修理の際にも技量が高い職人のスキルを必要とし、本国であるフランスに送るので時間がかかります。

 

とんがりマーク

エルメスの刻印のひとつに、尖った山のようなとんがりマークがあります。これはクロコダイル・ポロサスという革素材を使ったアイテムであることの証です。

クロコダイル・ポロサスはワニの革の中でも特に高級品と言われていて、革製品の中でも高値で取引される素材です。美しく滑らかな質感と、きめ細かなウロコの模様が特徴といえるでしょう。

またクロコダイル・ポロサスは市場に出回っている数が少ないので、コレクターの間では非常に人気が高い商品です。

 

四角いマーク

正方形のような四角いマークは、アリゲーターの革を使ったアイテムに刻印されます。アリゲーターの革はクロコダイルとは違い、平らでシワが少ない点が特徴です。

見た目や質感はクロコダイル・ポロサスとあまり変わりませんが、ウロコの作りが異なります。アリゲーターもクロコダイル・ポロサスと同様に希少性の高い素材であることから、エルメスのアイテムにロゴが入っているのかもしれません。

エルメスのロゴの偽物はある?

image2

ここまで読んで「エルメスの偽物はロゴが違うのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、エルメスの本物に著しく似せた偽物が出回っている可能性はあります。特に中古品など二次流通の場では注意が必要です。

 

ただ、エルメスの作品は職人が一点ずつ作っているものなので、正規品であっても個体差があります。ロゴについても大きさや見た目、質感などに差があることは十分ありえます。

 

心配なときは一人で判断せず、プロに査定してもらうのが安心です。判断に迷った際は、キングラムにお気軽にご相談ください。

 

まとめ

エルメスのロゴには「エルメスの作品を御すのは、主人であるあなた自身です」という、ブランドのメッセージが込められています。また刻印の種類によってアイテムの持つ意味が変わるので、ロゴや刻印に注目しながらアイテムを探すのも面白いかもしれません。

 

キングラムではエルメスの買取も行っています。お品物の買取を検討される際は、ぜひ選択肢のひとつとしてご検討ください。