サンローラン

サンローランはフランス発の高級ブランドで、1961年にイヴ・サンローランとして創設。2012年に名称体系が再編されアパレル分野はサンローラン（サンローラン・パリ）として統一。化粧品や香水は従来どおりイヴ・サンローランの名で展開されるようになりました。同一のルーツを持ちながら、アパレルとコスメで異なるブランド名を使い分けるめずらしい体制が採られています。
 
2025年12月のサンローランの買取相場はバッグであれば一般的に数万円から数十万円程です。
サンローランのバッグは買取市場で需要が供給を上回る状況が続いており、クラシカルで汎用性の高いデザインが支持を集めています。日常からフォーマルまで対応できる点が若年層から上級者までの幅広い層に受け入れられ、レザーバッグやニキ、カサンドラ、モノグラム、ヴィッキーといった代表的なラインは特に評価が高い傾向です。市場相場は安定し定価も上昇傾向にあるため、人気のアイコンバッグは現状で売却適性が高い状況と言えるでしょう。

サンローラン（Saint Laurent）は、1961年にイヴ・サンローランとピエール・ベルジェによってフランス・パリで誕生した高級ファッションブランドです。当初のブランド名は「イヴ・サンローラン（Yves Saint Laurent）」で、頭文字を組み合わせた「YSL」のロゴは、グラフィックデザイナーのアドルフ・ムーロン・カッサンドルによってデザインされ、「カサンドラ」とも呼ばれます。現在も高い知名度を誇るロゴです。
 
1965年には抽象画家モンドリアンの作品から着想を得た「モンドリアンルック」を発表し、翌年には女性にタキシードを着せる「ル・スモーキング」が話題を呼びました。また1966年にはプレタポルテライン「リヴ・ゴーシュ」を立ち上げ、上質なデザインを多くの人が楽しめるようにしました。これにより、革新的なデザインで世界的な地位を確立し、「モードの帝王」とも称されます。
 
2012年、エディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターに就任すると、ブランド名を「サンローラン・パリ」に変更し、アパレルのロゴや店舗デザインも刷新。黒を基調としたシックでモダンなスタイルに生まれ変わりました。現在はアンソニー・ヴァカレロがその役割を継承し、サンローラン氏が築いた「ジェンダーレス」や「パワーウーマン」の哲学を現代的に再解釈しています。ロックでグラマラスなスタイルは根強いファンに支持され、インフレや円安に伴う定価改定と中古市場の安定的な推移も続くと見込まれます。
 
アパレル部門では「サンローラン・パリ」としてレディ・トゥ・ウェアや革製品を展開し、黒基調のシックでモダンなデザインが特徴です。一方、コスメ・香水部門は「イヴ・サンローラン」の名で展開され、縦に重なった「YSL」ロゴが印象的です。これにより、サンローランは革新的デザインと歴史を併せ持ち、現代的に進化した高いブランド価値を維持しています。